乱心の曠野

20090519000652

 本のタイトルです。

正式には『甘粕正彦 乱心の曠野』

 作者は佐野眞一氏・・・膨大な資料を駆使したノンフィクションです。
 本の帯には~従来の甘粕像をことごとく覆す衝撃の大河フィクション~

 今、3分の2くらい迄読んでいますが、いやぁ凄い生き様・・・

何故私が読んでいるか?
名前が正彦で一緒だから?
確かに未だ若い頃、この名前を見て「嗚呼!同じ名前だ」と少なからず興味が湧いた記憶があるけど、殺人者だから良いイメージがないものねぇ・・・

 そんな私が2年前に宮本研作の『ブルーストッキングの女たち』でこの甘粕正彦を演じる機会を得、これも何かの縁かと感慨深い再会をしました。
 この戯曲は大正という新しい時代を生きた女性たちのドラマで、野枝が中心に動いて行きます。
だから、ラストは憲兵隊に拉致、殺害される場も必要で、甘粕は時代が帝国主義に向かうひとつの象徴だったと思います。
 
映画「ラスト・エンペラー」で坂本龍一が不気味に演じて「やっぱり悪い奴なんだ」と・・・しかし、大杉栄・伊藤野枝を惨殺した男が満州で暗躍し、満映の理事長になっていたとは?・・・・

確か満映には後に巨匠と呼ばれる内田叶夢もいた筈・・・

 色々な資料を当時は読み役作りの参考にしましたが、実在した人物を演じるのは結構プレッシャーでしたね。

 でも、宮本研さんの戯曲はタダの殺人鬼としてではなく、大杉栄に憧れ嫉妬する屈折した男として書かれていました。この男も1人の人間なんだ、時代が生んだ男だと・・・・

 お蔭様で私が表現した甘粕正彦は多くの方々からある程度の評価を頂きました。ホッ

 この本は昨年出版されました。読んでいたら…甘粕像が変わった?かも…しかし、あれは宮本研作のもの…

 この本は書店に並んでいたのは知っていましたが、なかなか手に取ることが出来ませんでした。

木水さん、読む機会を与えて下さって有難う!
今、ようやくこの本を手に取りながら、何故かこの男が愛しく涙すら出て来ます。
自分らしく生きることのむづかしさ!
私も後の人生を生き生きワクワク生きていけるのか?私らしく!


余談
地人会で甘粕正彦を演じる稽古場で写真を撮っていらしたカメラマンが谷古宇正彦さん!
谷古宇正彦さんが撮る田中正彦演じる甘粕正彦・・・これってなにかの暗号??
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